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保育と子育てQ&A
文責:子育て伴走ポッポチーム

Question 6
異年齢保育って、
どんな保育をするの?
2021年11月
 以前は保育園といえば同年齢保育が一般的でしたが、最近は異年齢保育にとりくむところが多くなりました。例えば、0~2歳児は年齢別クラス保育だけれど幼児は異年齢保育をしているという園は、結構多いものです。0歳児だけ年齢別クラスで、1~2歳児は一緒のお部屋、3~5歳も広い部屋にコーナーがいろいろあって、それぞれがそれぞれの取組みをしているという園もあれば、1~5歳までのグループが4つあって、個々のグループの居場所(部屋)があるという園もあります。異年齢保育とひと口に言っても、その形は実にさまざまです。

 昔は地域社会があって、子どもたちは地域の安全な場所で大きい子も小さい子も一緒に遊んでいたものです。そんななかで小さい子は大きい子を見ながら、「やってみたい」と、背伸びをしてチャレンジするのはごく普通のことでした。大きい子たちは、同年齢同士だと互いに主張し合ってけんかになるようなことも、小さい子が相手だと一歩譲って優しく接することができるなど、小さい子の存在に助けられて自己コントロール力を育むという、そんな姿もあります。異年齢の関係の中には、子どもたちの発達上の豊かな学びが実はいろいろあるのです。

 保育士は、異年齢保育には同年齢保育以上に力量が求められます。またチーム力も求められます。年齢も発達も違うひとりひとりの姿を踏まえ、遊びを発展させていくためには、子どもたちの姿からさまざまなことをキャッチする感受性や、臨機応変に保育を展開させられる豊かな専門性を、常に磨いておかねばなりません。子どもたちの育ちの姿や課題を考え合うために、保育士同士で話し合うことも多くなります。

年齢が違えば体力や発達にも違いがありますし、興味や関心の違いもありますから、生活は異年齢を軸にしながら、同年齢同士の活動も柔軟に入るようにしているという園も多いものです。子どもたちは同年齢の関係も異年齢の関係も自然体でつくっていきます。

 異年齢保育を知りたいなと思われたら、ぜひ実際に見学してみましょう。ちょっと子どものそばに行って何をやっているのかなと見てみるといいでしょう。子どもの表情をみて、面白そうだな、楽しそうだなと思ったら、そこには何か学びがあると思っていいでしょう。また、保育士にその解説をしてもらうのもいいですね。面白い話が聞かせてもらえるでしょう。子どもが真剣に取り組んでいる。夢中になっている。楽しそうにやっている。そんなときは子どもが自分の中にいろいろなものを育んでいるはずですから。
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