生まれてからずっと母乳でやってきたけれど、職場復帰までにはミルクに切り替えなければ‥‥。切り替えは果たしてうまくいくだろうか。そんな心配をしていらっしゃるんでしょうね。

　まず、母乳がたっぷり出るようなら、保育園に入ってからも、搾乳して冷凍母乳にして持っていき、保育園でこれを解凍して飲ませてもらうという方法があります。園によって、これを受け入れるところとそうでないところがあると思いますので、確認してみるといいでしょう。

もっとも、職場復帰すると、仕事内容や職場環境によっては搾乳が難しいため、分泌が急減したとか、仕事の緊張でパタリと出なくなってしまったなど、母乳の分泌が維持できず、続けられなくなる例は少なくありません。また、搾乳→冷凍母乳に関しては、その過程の衛生管理をきちんとすることが大前提です。冷凍母乳を考える場合は、それらも念頭においておくことが必要でしょう。

復帰時にミルクに切り替えることを考えている方は、試しに哺乳瓶から与えてみるのもいいでしょう。スムーズに飲んでくれればよいのですが、多くの場合、母乳とは違う人工の乳首の感触に、「これじゃないー」というようにプイと口から出し、激しく泣いて拒否します。そんな場合、無理強いはしないほうがいいでしょう。最後に根負けして母乳を与えるという形になるのは、お母さんもつらいでしょうし、子どもの側も何をされているのかわからないでしょうから。

保育園に入ればミルクしかありませんから、最初は泣いて拒否してもやがて受け入れます。また、子どもの様子によっては、月齢や離乳食の進み方をみて、哺乳瓶からのミルクという形を経ない工夫をする場合もあります。哺乳瓶で飲めるようにしなければ保育園に入れないなどと思いこまないことです。保育園と一緒に考えていきましょう。